アナログゲーム療育について

アナログゲーム療育とは、主に発達障害のあるお子様や成人の方を対象に、市販されているカードゲームやボードゲームを用いて、臨機応変なコミュニケーション力と人と関わる自信を身につけるための技法です。
発達障害のあるお子様の中には周りに親や先生など大人しかいなかったり、一人遊びに集中しすぎることがあったりと、同年代の子と関わりが薄いことも多いようです。しかし、コミュニケーション力は対等な関係の中で相手を気にかけたり、気にかけてもらったりする中で培われる部分も多く、そのような機微に触れる機会を意識的に整えるツールとしてアナログゲームを採用しています。

各自の発達段階に合わせたアナログゲームを用いて教師や保護者が適切な声かけをしながらコミュニケーションのスキルを1つずつ身につけ、お子様の成長とQOLの向上を目指します。

アナログゲーム療育の特徴

幅広い発達段階に対応可能

市販されている1,000種類以上のゲームの中から適切なゲームを選ぶことで、幼児の療育から成人の就労訓練まで、幅広い年齢・発達段階の方に対応可能です。

実施に熟練を要しない

ゲームの箱の中には必要なものが全てパッケージされ、ルールを明記した説明書も付属しています。そのため特別な訓練や研修がなくとも、参加者に楽しい時間を提供することができます。

安全・安価・省スペース

他の小集団活動に比べ、怪我などのトラブルを恐れず実践することができます。また療育のための特別な道具を使わないので安価であり、室内で多人数の参加者に対応することが可能です。

アナログゲーム療育講座

当講座では、発達障害のあるお子様や成人の方を対象にした支援・教育・療育を行っている現場のスタッフの方や、現在学習されている方へ向けて、アナログゲームを用いてコミュニケーション能力を育成する際に必要な知識や活用例、ゲームへの介入方法、ゲーム参加者だけでうまく進められない際のフォロー方法などを学習します。

アナログゲーム療育講座「幼児編」
目的 2歳〜6歳までの認知発達段階の解説とともに、ルールを伴う遊びの世界に初めて触れ、ゲームを通じて言葉や数への理解を深めていく過程を追っていきます。ゲームの使用法だけでなく、お子様の発達への理解も深めることができる講座です。幼児だけでなく知的障害を伴う学齢期以上のお子様と関わる方にもおすすめの内容です。
内容
  • 初めてのゲーム参加を促す
  • 言葉や数の理解を促す
  • 勝敗や順位を理解する
受講対象
  • 保育士・幼稚園教諭
  • 児童発達支援施設職員
  • 放課後等デイサービス職員(知的な遅れのあるお子様の担当者向け)
  • 特別支援学校・学級教員
  • 障害のある子を育てる保護者
アナログゲーム療育講座「学童編① コミュニケーション」
目的 7〜12歳までの認知発達段階の解説と共に、ルールの枠組みの中で先の見通しを立てたり、相手の視点に立って考える練習ができるゲームを紹介します。ADHDやASDの衝動性やこだわりへの対応も解説します。知的な遅れを伴う中高生〜成人の方を支援している人にも聴いていただきたい内容です。
内容
  • 学齢期以降の認知発達のキーポイント「シンボル操作」
  • 見通しを立てて行動する
  • 他者の視点に立って考える
受講対象
  • 放課後等デイサービス職員
  • 特別支援学級教員
  • 通級指導教室教員
  • 就労移行支援施設支援員(知的な遅れのある方の担当者向け)
  • 障害のある子を育てる保護者

 

アナログゲーム療育講座「学童編② 心理面のケア」
目的 ゲームへの参加拒否、暴言や暴力、かんしゃくなどの行動への対応を通じて、お子様が他者への関心を持ち、人と関わる勇気を取り戻すためのゲームの活用法を解説します。学童編とありますが、4歳〜成人までが楽しめるゲームを紹介するため、幅広い年齢・発達段階の人たちと関わる方にもおすすめの講座です。
内容
  • 心理的ケアのための重要キーワード「共同体感覚」
  • ゲームに参加しない子への対応
  • 暴言・暴力がある子への対応
  • かんしゃくの予防
受講対象
  • 放課後等デイサービス職員
  • 就労移行支援施設職員
  • 学校教員
  • 不登校のお子様を支援をしている方
  • 健常児とアナログゲームで関わりの機会を作りたい方

 

アナログゲーム療育講座「中高生・大人編」
目的 就労訓練や障害者人材紹介で培った経験をもとに、変化の早い実社会において求められる臨機応変なコミュニケーション能力を身につけるためのゲームと支援者の介入方法を紹介します。また共通のゴールを目指すタイプのゲームは、企業のチームビルディング研修としても導入実績があります。
内容
  • 実社会で求められるコミュニケーション力とは
  • 臨機応変なコミュニケーションを学ぶゲーム
  • 協力して共通のゴールを目指すゲーム
  • ゲームを通じて見えてくる就労上の強みと課題
受講対象
  • 放課後等デイサービス職員(小学校高学年以上担当の方)
  • 就労移行支援施設職員
  • 企業等で新人研修・チームビルディング研修を担当する方